インスタグラムなどでよく見る仕上がりの時点での毛羽立ち（僕もよくやってしまっていました）

表面に出てくる細かい毛羽立ちですね。

これは過還元による失敗になります。

過還元とは還元が過度の状態を示します。

還元＝髪の毛の結合を切る

パーマや縮毛矯正は還元（結合を切る）ことで形を変化させることができます。

熱処理（アイロンやドライヤーの熱）で形を変えて再結合させることで縮毛矯正はかかります。

過還元とは髪の毛の結合を切る成分の進行が過ぎたということ。

すごく簡単に言えば結合を切りすぎ＝髪の毛を傷つけた

という感じかな。

表面が毛羽立ちを起こしている画像はこんな感じ

過去の自分のお客様の仕上がり…（泣）

中間から毛先にかけてよく見ると毛羽立っていますよね？

もちろんオイルなどを乾かす前やスタイリングで使えば抑えられるんだけど、そんな誤魔化しをしなくては毛羽立ってしまう縮毛矯正ではプロと言えないんです（泣）

これは還元剤が過度作用してしまった結果。

中間毛先の薬剤設定（スペック）はこちら

【ベース剤】

PH6.0

酸性領域のチオグリコール酸アンモニウム

【還元剤】

GMT10％

【熱処理】

ラディアント220度スルー

改善点

• 塗布量の多さ
• 還元剤（GMT）の量が多い
• 還元力をしっかりと中間処理で時間をおいてストップさせる

塗布量の多さ

パンに塗るバターなどと同じで多く塗布すればその分成分の役割は大きくなります。

塗布のムラがあればあるほど仕上がりにも大きく影響が出ます。

単に過還元の原因の一つは多く塗布してしまったということにもなります。

還元剤（GMT、スピエラ）の量が多い

基本的にエステル還元剤と呼ばれるGMTとスピエラは奥の方に入り込み結合を切っていきます。

過度に入り込みすぎてしまうためかなりのダメージにつながるケースも（泣）

酸性縮毛矯正＝ダメージしない

は真っ赤なウソです！絶対にダメージはします。

膨潤（軟化）させないためエイジング毛やブリーチ毛にも対応できる薬剤という感覚をもっていただきたい！

ちなみにエステル還元剤が髪の毛の内部に入り込んでいると、お客様がご自宅で熱を与えたときに還元が始まります。

要は家での毎日かけるドライヤーやセットするときのアイロン、コテで弱い縮毛矯正がかかるということです！

恐ろしすぎませんか？こわー

そりゃ髪の毛美容室のあとは綺麗でも時間経てばバサバサになってしまうわ！

お客様の3ヶ月後のリターン状態が悪い美容師さんはここが原因かもしれませんね。

還元力をしっかりと中間処理で時間をおいてストップさせる

先程にも言いましたが、還元剤が髪の毛の中に残っているとお客様のご自宅でも還元し続けます。

縮毛矯正がかかり続けると…バサバサになりますし、なんならチリチリのビビり毛になってしまいます。

還元剤はアイロン前にできるだけ抜いてあげることがいいと思います！

※熱処理（アイロン等）のときに還元が最大限にチカラを発揮しますのであえて残す場合もありますが、最後に必ずしっかりと抜きます。

ヂチオコール酸

特徴

・還元剤の働きを止めることができます。

・ごわつきの原因であるミックスジスルフィドを減少させ（ダメージの軽減）、しなやかで柔軟性のある仕上がりにできます。

・中間水洗後に塗布することでキューティクルやマトリックスのSS架橋密度回復。

この成分薬剤で中間処理時にしっかりと還元をストップさせてあげることで正しい酸性縮毛矯正となります。

もちろん中間処理や後処理（トリートメント）もたくさんしますが今回は端折りますね！

今回はここまで！

美容師さんの方もわからないことやご相談などお気軽にご連絡ください！

講師業もさせていただいておりますので、縮毛矯正講師としてのご依頼等もご連絡お待ちしております！

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